
後沢は河北町の山の中にある集落でしたが、昭和の半ばに全戸で離村してしまいました。
この集落の方々が詣ていた虚空蔵さまのお堂が、後沢の山の山頂にあります。
私が小学生の頃から、友人と何度となく「遊び」に来た虚空蔵さま。
弁当を持って、友人と山奥の探検気分で来たものでした。
よくよく考えると、きちんと手を合わせたことがなかったかも‥‥‥‥
秋の、良い天気に誘われて、何年かぶりに行ってきました。
河北町西里にあるゴルフ場に通じる道を登り、ゴルフ場近くからは林道を登っていきます。
つづら折りをこえ、さらに山奥へ。
かつて、歩いたり自転車を押して登っていた頃に比べると、道も良くなったような気がします。
道を登り上げたところで、左折。
するとちょっと開けたところに出ます。
かつては水田があったのですが、今は耕作する人がいないのか、草が生い茂っています。
ここの近くに集落があった頃は、3ヘクタールを超える水田があったそうですが、見る影もありません。

道の右手に小さな池がありますので、ここで自動車をおり、後は歩いて行くことに。

池の脇を登っていきます。

分岐点は左へ。
右に行くと高圧線の鉄塔につきます。
昔、鉄塔にいってみた時は、その眺めに感動しましたが、今はどうなのかな?

林道をすすむこと十数分。
左手の山が切れたところの小道を登ります。



結構急な小道ですが、この小道を登り上げたところに虚空蔵さまのお堂があります。


この道は多分林道が切られた後に作られた裏道なんでしょう。
かつての集落からの小道もあり、小学校の時、その小道を歩いたこともありましたが、現在はどうなっているのでしょうか。
今でも通れればいいのですが。
お堂の脇には、かつて後沢の集落から出征し、戦死してしまった方の大きな墓碑も立っています。

山の上といってもあまり展望はききませんが、温かい秋の太陽の光と、まわりの色づいた葉が心地よい。
小学生の時、ここで声を上げたら、木霊が返ってきたっけ‥‥‥
お堂の扉を開け、お堂の中にあったホウキをお借りして掃き清めました。

あらためて手を合わせて、般若心経を。
虚空蔵さまの真言も覚えてくればよかったなあ‥‥‥‥
暖かい光の下、思い出にひたりながらの参拝となりました。
